Update 2025/12/3

岩手県紫波町においてブロックチェーン技術を活用した地域DAO実証プロジェクトを開始

一般社団法人関西へルスケアサイエンスインフォマティクス(以下、KHSI、京都市、代表:龍岡久登)は、一般社団法人くらしの研究室(岩手県紫波町、代表:星真土香)、一般社団法人みんなの健康らぼ(以下、みんらぼ、岩手県紫波町、代表:坪谷透)と岩手県紫波町において、Symbolブロックチェーン技術を活用した地域DAO(分散型自律組織)実証プロジェクト「HATARAKU DAO」を開始することを発表しました。
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この実証で取り組む主なテーマは以下のとおりです。
  • 地域活動やまちづくりの意思決定を可視化し、住民の主体的参加を促進する
  • 行政・企業・地域団体が協働し、持続可能な地域ガバナンスモデルを構築する
  • 地域課題の解決に向けた新しい協働・合意形成の方法を検証する
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「HATARAKU DAO」とは?

「畑多楽(=はたらく)でつながり、育てる笑顔、健康」をコンセプトにしたこのDAOのベースとなるのは、紫波町のコミュニティ畑でコミュニティナースが行う「社会的処方」の活動です。
この活動は、岩手県出身のコミュニティナース星が発起人となり、畑を地域に開放し、交流の場としたことから始まりました。現在ではその輪が徐々に広がり、年間延べ1,700人がイベントに参加するまでに成長しています。

畑で行われる「社会的処方」

コミュニティナースが畑で行う「社会的処方」では、薬ではなく、畑を通して「運動」「人とのつながり」「食事」「正しい健康知識」などを“処方”しています。具体的な活動内容は以下の通りです。
  1. 健康や野菜づくりの相談窓口
  2. 市民との学びの場
  3. 安心な居場所
  4. 世代を超えた交流の場
  5. 他職種の連携の場
  6. ボランティア学生の育成の場
  7. 共食

社会的処方について

この、医療では手の届かない領域を支える住民(コミュニティ)の自律的な活動は、「社会的なつながりが健康と関連する」という考えに基づいています。これは、英国で「social prescription」として取り組まれている概念であり、日本では「社会的処方」と訳されることが多いものです。プロジェクトメンバーであり公衆衛生研究者である坪谷氏が専門としている領域です。

実証プロジェクトの目標

このプロジェクトは、地域に根ざし自律的に活動するコミュニティに対し、KHSIの龍岡氏が専門とするデジタル技術を活用して貢献できないかという着想からスタートしました。本プロジェクトは、公益財団法人トヨタ財団50周年記念助成「デジタル技術に支えられるコミュニティおよび循環で維持される未来の持続可能な地域医療-健康モデルの探索」の支援を受けて行われています。
ヘルスケア分野の社会的処方とブロックチェーン技術を融合させたDAOを設計、その仕組みを実証します。これは、地域住民、行政、企業が協働し、透明で持続可能な地域運営の実現を目指すものです。DAOの設計および開発は、web3事業で実績のあるNetsujo株式会社(京都市、代表:飯田友広)と行います。
さらに、コミュニティ活動と連携したトークンシステムの検証も予定しています。参加や貢献を可視化し、地域内に「つながりと循環」を生み出すことで、ヘルスケアシステムの維持に貢献することを目指します。
本プロジェクトは、地域医療・ヘルスケア分野における本格的なDAO実証として注目されています。この先進的なテクノロジーを地域社会に実装し、地方発の未来を創造する新しい仕組みを発信してまいります。

ブロックチェーンEXPO 秋 2025への出展

今回の実証内容は、2025年10月8日(水)〜10日(金)に幕張メッセで開催された「第6回 Blockchain EXPO 秋 2025」にて紹介され、アプリデモの展示がされました。
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プレスリリース

関西ヘルスケアサイエンスインフォマティクス、岩手県紫波町での地域DAO実証内容を紹介 Symbol BCを採用し「第6回 Blockchain EXPO 秋 2025」にNEMTUSブース内で出展

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