Symbolブロックチェーンの企業・団体による社会実装例
Symbolブロックチェーンは、NEMブロックチェーンをベースにアップグレードされた、オープンソースのブロックチェーンです。日本には活発なコミュニティがあり、多くの個人開発者や様々な企業・団体によって使われ、実社会のサービスに活用されています。本記事では、企業・団体によるSymbolブロックチェーンの社会実装例の一部をご紹介します。
(記事執筆時2024年8月時点。企業・団体名50音順)
プロダクト・サービス
Heart Log
人々の大切なものをフルオンチェーンNFTとして恒久的に保存するサービス。写真や画像だけでなく、音声、動画、テキスト等を利用可能。
全生物マッチョ化計画 Muscle World
あらゆる生き物をマッチョに仕立てたイラストを制作・販売し、楽しむコミュニティを形成し、新しい経済圏を創出。世の中を元気にするプロジェクトです。
Atomos-Seed合同会社は、ブロックチェーン・AI・IoT・XR導入/活用支援や、トークンを用いた価値の拡張、NFTの活用、コンソーシアムチェーンの活用・運用、既存システムとブロックチェーンの連携、コンサルティング、ブランディング・マーケティング、コンテンツ制作、セミナー・講座等を行っております。
上記につきましては、Atomos-Seed合同会社 を参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
プロダクト・サービス
Space
NFTDriveで発行したNFTを共有することができる空間がSpaceです。様々な種類のアセットを見てオファーすることができます。NFTDriveEXを使用すれば、煩わしいログイン等をすることなくそのまま取引できます。アドレスを登録するだけで、一定の残高を預け入れることなく、NFTの入出庫をする際に、依頼の手続きも不要です。
株式会社NFTDriveは、Symbolブロックチェーンを用い、ブロックチェーン上にファイルをアップロードするソフトを開発したことから始まりました。また、2023年には、APAC insider にて「Best Blockchain Data Preservation Solution 2023 - Japan」を受賞。日本ブロックチェーン協会 にて「BlockChain Award 05 person of the year JAPAN」を受賞するなど、注目を集めています。
上記につきましては、株式会社NFTDrive を参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
プロダクト・サービス
Juggle
ブロックチェーン技術を活用した次世代ファイル共有アプリです。PPAP問題の代替手段にもなり、パスワードを意識せず安心・安全でかつ容易なファイル共有が実現できます。
まちめぐり
人と地域のつながりをNFTを活用して深める新しいタイプのスタンプラリーです。直感的でシンプルなUIで誰でも参加でき関係人口創出など地域の盛り上がりを支援します。
NFT修了証
デジタル・イノベーション人材育成プログラム in静岡 第2期にて、NFT修了証発行をサポートしました。
株式会社OpeningLineは、ブロックチェーン技術を製造業、セキュリティ、ヘルスケア、介護福祉、教育などさまざまな領域への社会実装を行い「安⼼・安全・協調」な社会の実現を目指し、創造的なソリューションを提供しています。また、「Symbol」を活用し、アプリケーションやシステムを構築するために、具体的な実装やアプリケーション開発の手順を示した書籍「エンジニアのための実践SYMBOLブロックチェーンアプリケーション」を刊行し、実用的なガイダンスを提供しています。
上記につきましては、 株式会社OpeningLine を参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
プロダクト・サービス
QUEST
Symbol(XYM)を使った全く新しい投げ銭プラットフォームです。視聴者は、配信者が行う「クエスト」に対してXYMを投げ銭(ブースト)できます。XYMはクエストを期限内に達成するまでプールされ、達成は投票で決まります。達成が承認されれば投げ銭されたXYMは挑戦者へ送金され、達成できなければ、XYMは視聴者に返金されます。この一連の流れは、Symbolブロックチェーンを用いたスマートコントラクトで自動的に執行されます。
有限会社オープンスフィアは、ソフトウェアの開発や、保守・運用、サービス運営支援を行うソフトウェア技術会社です。Symbolを用いたプロダクト・サービスとして、上記QUEST、Metal on Symbol V2の他、概念実証(PoC)として「Smart Transaction for Symbol (PoC)」を開発、公開しています。
上記につきましては、有限会社オープンスフィア を参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
プロダクト・サービス
IPDCとブロックチェーンを活用した災害現場での信頼性検証システム
ブロックチェーンの改ざん耐性と広範囲に安定した情報を伝達できる放送波のカバレッジを活かし、被災等による通信遮断時においてもIPDCを通じて情報の信頼性検証の実現を目指すものです。IPDCとはIP Datacastの略で、従来のインターネットをはじめとする通信パケット(IPデータグラム)を放送に乗せて一斉配信する伝送技術であり、防災分野への活用を中心に放送局への実導入が始まっており、実証実験を株式会社アトラクターと共同で行いました。
インターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業
「IPDCとブロックチェーンを活用した災害現場での信頼性検証システム」の継続事業「放送波を活用した災害時における偽・誤情報対策技術の実証」が総務省による「インターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業」に採択された事例です。総務省は、生成AIに起因する偽・誤情報を始めとした、インターネット上の偽・誤情報(以下、単に「インターネット上の偽・誤情報」といいます。)の流通リスクに対応するため、「インターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業」を通じ、対策技術の社会実装を推進することとし、令和6年4月26日(金)から令和6年5月20日(月)まで実施した公募の結果、合計21件の提案があったところ、外部有識者で構成する評価委員会による評価結果を踏まえて、採択された6件の事業のうちの1件です。
私のまちの宝もの 〜となりの重要文化財〜
関西テレビ放送(カンテレ)の様々な新規事業の取り組みから派生して、グループ企業である関西テレビソフトウェアが中心となって、インターネットの最先端であるブロックチェーン技術を使って地域文化を保存するプロジェクトです。地域の大切な文化や宝ものにフォーカスして、歴史をひも解き、画像で長期保存するプロジェクトです。
Symbolブロックチェーン上に直接保存されているオンチェーンデータを、関西テレビソフトウェアのホームページのアーカイブエクスプローラーにデータアドレスを入力すると、保存された画像を表示することができます。
Vol.1の画像のデータアドレス: NAELRABGBJONVQGRVZ3J7NE4DCISRKQIZ2MIFTY
Vol.2の画像のデータアドレス: NDPKQS4DYSLY6FKI6IK5OASZ5JJ4VM6CKFHMUIY
Vol.3の画像のデータアドレス: NABFC2EF37OKSFQEXYYMJBV3JMXXPNE2EVPKGPI
関西テレビソフトウェア株式会社は、放送業界を中心にシステム開発や保守運用を展開するほか、インタラクティブ展示システムの開発や、ドラマ・バラエティ番組のWEBページ制作更新などの幅広い業務を行っており、Symbolブロックチェーンの活用においては、NFTやDID、トレーサビリティなどさまざまな調査研究を行っております。
6. 株式会社しずい細胞研究所 (Shizui Laboratory Co.,Ltd.)
プロダクト・サービス
ShizuiNet
ShizuiNetは、再生医療等に利用される細胞の培養から保管、輸送、使用や廃棄などに関する様々な情報をブロックチェーンに記録するデータベースシステムで、細胞を提供するドナーから患者までのデータを安全に保管する役目をします。パブリックブロックチェーンと省電力なデバイスのみで構成される世界で初めて再生医療にブロックチェーンのトレーサビリティを導入したShizuiNetは、幅広いトレーサビリティのニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能で、勤怠管理や農産物トレーサビリティなどにも応用されています。
株式会社しずい細胞研究所は、岐阜大学のしずい細胞プロジェクトから生まれた、細胞の品質・流通管理システムの開発を行うベンチャー企業です。また、細胞やその取り扱いノウハウを共同研究を通して他の企業や機関と共有し、社会に還元しています。
上記につきましては、株式会社しずい細胞研究所 詳細につきましてはホームページをご覧ください。
7. 合同会社パレットリンク沖縄 (Palette Link Okinawa, LLC)
プロダクト・サービス
NFT次世代写真館UMUI~うむい~
沖縄の方言で「想い」という意味をあらわす「うむい」は、特別な「想い」をフルオンチェーンNFT特別な「カタチ」で残します。スマートフォンやタブレットからUMUI専用ビューアのURLをクリックするだけで、いつでも簡単にNFTを閲覧できます。
合同会社パレットリンク沖縄は、ブロックチェーン技術を活用したフルオンチェーンNFTデータアーカイブ事業の他、NFTサービスの開発・運営、NFT等の電子出版物の制作、販売及び仲介、フルオンチェーンNFTクーポンの発行及びサービス提供などを行っています。また、琉球ピックルボール大会賞品に採用されたり、ふるさと納税返礼品に認定されるなど、沖縄の地域振興にも力を入れています。
プロダクト・サービス
ONE PLATE
「ONEPLATE(ワンプレート)」は、だれでも・いますぐ・かんたんにNFTに触れることを目的としてわかりやすさ・使いやすさを第一に開発された、NFTにまつわるユーザーエクスペリエンスを高めるフレンドリーなオンラインツールです。URLにアクセスするだけで利用開始できるため、スマートフォンなどのデバイスを問わず利用できるアクセシビリティの高さでNFT導入を手軽なものにします。NFTのプレビューの高速表示に対応し、また、NFTを共有するためのURL・QRコードをワンタッチで提供できるため、NFTをコレクションし鑑賞する楽しみはもちろん、簡単にNFTを人に見せることができ、お気に入りのNFTをシェアして楽しむことができます。また、NFTの売買など取引も行えるためマーケットプレイスなど他のサービスを利用する必要はなく、NFTに関する操作をONEPLATEにまとめることができます。
お品書きNFT
お品書きNFTには、毎月変わるコースメニューの内容と写真をデータ化し、一期一会である食事をNFTとして保存し、食体験を交換したり集めたりすることが可能なコンテンツとしてONEPLATEで購入できます。
フードNFTコンソーシアムは、「味覚データ」と「レシピデータ」をブロックチェーン上に記録したNFT化し、「フードNFT」市場を創出するために設立されました。「味のデジタル資産」運用を実現し、フードNFTの発展と流通を促進します。
上記につきましては、フードNFTコンソーシアムを参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
9. ぶどう株式会社 (GRAPEs Inc.)
プロダクト・サービス
バーチャルカードトークン®︎つくーる
「ぶどうのバーチャルカードトークンつくーる」Webアプリは、文字・画像等を単一HTMLファイルとして生成するサービスです。生成したファイルは、対応するフルオンチェーンFT/NFT発行サービスで単一のFT/NFTモザイク(トークン)としてアップロードする事が可能です。
ブロックチェーンビジネスカード®
ブロックチェーンビジネスカードは、ブロックチェーン上のHTMLを参照する現物カードを制作するサービスです。ブロックチェーンの分散型ストレージとしての役割に着目し、名刺データをブロックチェーンに書き込む仕様に合わせたHTMLファイルとして生成するWebアプリケーションバーチャルカードトークン®︎つくーるの開発を行い、HTMLファイルと紐づくトークン(NFT、FT)とすることで、専門知識なしで画像ファイルや連絡帳ファイル等を含めた単一HTMLファイルを生成でき、自社サーバ管理者不要の分散型デジタル名刺として発行できるようにしました。ブロックチェーンビジネスカードは、このアプリで生成しトークンで紐付けたデータを、物理名刺に掲載したQRコードにより参照する事で、その機能を拡張します。
ぶどう株式会社は、DX戦略コンサルティング、システム・アプリケーション開発、ウエブサイト制作、ビッグデータ統計解析・AI・機械学習、マーケティングリサーチ、ブランディング、広告、貨物運送、翻訳等の、多様な専門分野にまたがるサービスを融合させワンストップで提供することで、ビジネス・イノベーション、デジタル・トランスフォーメーションをいち早く促進できるようにすることを目指しています。また、上記プロダクト・サービスの他に、写真×ブロックチェーンのDX にも取り組んでいます
上記につきましては、ぶどう株式会社 を参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
プロダクト・サービス
DrugN
毎日の服薬を記録することで、アカウントの経験値とポイントが貯まる服薬管理システム。DrugNプロジェクトは、何らかの症状や疾患と共生している人たちの視点やアイデアが、持続可能な社会を築く上で非常に重要であるという考えのもとで立ち上げられたプロジェクトです。患者たちの感じていることや視点、アイデアを経験価値として活かし、新たなサービスや製品開発に繋げ、社会を変革したいという強いモチベーションを持つ事業者と患者を繋ぎ、より良い社会の実現を目指しています。また、DrugNアプリを通じてオンラインで薬剤師に相談できる機能が搭載されており、服薬管理や飲み合わせの確認をチャットを利用して気軽にオンライン薬剤師に相談できます。
株式会社Health Care Gateは、「医療を楽に、楽しくすること」を掲げるヘルスケア関連企業です。Web3技術の社会実装が注目を浴びる中で、オンライン薬剤師とブロックチェーンを軸に基礎研究開発を続け、ヘルスケア分野への活用に向けておよそ2年の実証実験を積み重ね、DrugNアプリをリリースしました。
上記につきましては、株式会社Health Care Gate を参考に作成いたしました。詳細につきましてはホームページをご覧ください。
NEMTUS(NEM+)は、日本において「NEM(ネム)」と「Symbol(シンボル)」技術の普及や発展を促進するNPO法人です。「ねむたす」と読みます。
自律分散型社会や組織のモデルを築き、NEM/Symbolへの貢献やコミュニティ活動を価値化し、企業・団体から個人まで誰もが利用できるエコシステムを構築して、コミュニティによる経済圏の循環を形あるものとし、なめらかにします。
主要事業・プロジェクト
特定非営利活動法人NEM技術普及推進会NEMTUSは、オープンソースのブロックチェーンプラットフォームである「NEM」(ネム)及び「symbol」(シンボル)に興味を持つすべての人や企業、団体等と共に、NEMやSymbolを用いたビジネスの活性化を目指すNPO法人です。ブロックチェーンの調査研究や情報提供、啓発普及活動及び教育、開発や技術促進、導入支援等の事業を行うことで、技術を活用した社会基盤を築き、その成果を社会に還元することによって、社会生活の利便性や安全性、経済循環の向上へつなげ、公益の増進に貢献することを目的としています。
番外編 Symbol決済店舗
Everyday Symbol
Symbolブロックチェーンの暗号資産XYM(ジム)での支払いが可能な店舗をまとめたサイトです。
支払いに使われる暗号資産はXYMですが、「Symbol決済」と呼ばれることが一般的になってきています。
Symbolは決済用途を目的としたブロックチェーンではありませんが、送金速度の速さや、比較的少額な送金手数料(トランザクション手数料)、XYMの送受信に使用するウォレットや代金請求用QRコード生成アプリなどが充実していることなどから、Symbol決済の普及が進んでいます。また、現在コミュニティ有志によるタッチ決済デバイス「CryptoPiTouch」の開発が進んでおり、2024年5月のブロックチェーンEXPO春にてタッチ決済の試作品の動作や仕組み紹介がされ、現在完成に向け、アプリとハードウェアを作成中です。完成後にSymbol決済を導入している実店舗にて試験運用を開始する予定です。